ギリシャは欧州では比較的治安の良好な国とされています。⚠外務省の危険情報は現在ギリシャに対して発出されていません(=レベル1すら出ていない状態)。それでも手口と被害エリアははっきり特定されており、⚠なかでもサントリーニ島などのリゾート地が被害集中地域として名指しされているのは、島旅を計画する人にこそ知っておいてほしい事実です。
この記事は外務省「安全対策基礎データ」の公表内容をもとに、手口・被害が集中する場所・深夜着の対処を整理したものです(2026年7月時点)。

ギリシャの治安レベル — 危険情報は出ていない
外務省の危険情報はレベル1「十分注意してください」からレベル4「退避してください」まで4段階で、⚠ギリシャにはどのレベルも発出されていません。
ただし外務省は同時に、労働組合等によるデモやストライキが頻繁に行われているほか、不法移民や組織犯罪グループによる犯罪が発生しており、注意が必要としています。⚠ストライキは治安というより「旅程が壊れるリスク」として効いてくるので、フェリーや空港を使う日は代替案を持っておくのが実務的です。
よくある手口4つ — 囲む・かける・逸らす・押しつける
外務省が「特に多く発生している」として挙げている手口は4つです。⚠いずれも「先に注意を逸らしてから盗る」二段構えになっています。
- ① 複数人で取り囲む: バス・地下鉄や駅構内において複数人で取り囲み、持っているバッグや背負ったリュック等から財布等を抜き取る。⚠混み合っていないにもかかわらず被害に遭ったケースもあると明記されています——「空いているから安全」は通用しません
- ② 液体をかける: 衣服に液体をかけたり、声をかけたりして注意をそらし、バッグ等を盗む。服の汚れに気を取られた瞬間が本番です
- ③ 目を離した隙: 公園やレストラン、カフェ等で荷物から目を離した隙にバッグ等を盗む
- ④ 花の売り子: 路上で花の売り子が花を押しつけている間に、貴重品を盗む。受け取ろうとして手がふさがるのが狙いです
被害が集中する場所 — 島も名指しされている

外務省は「主に都市部で犯罪が多く発生」としたうえで、アテネ市内で日本人の被害が集中している地域を具体的に挙げています。
- ⚠シンタグマ広場周辺 — 最も被害が多いエリア: 液体をかけたり、声をかけて気をそらせ荷物を盗む手口が多発しています
- バス、地下鉄、地下鉄駅構内: スリに最大限の注意が必要とされています
- アクロポリス等の観光地
- ⚠サントリーニ島などのリゾート地やアテネ以外の都市: 島だから安全、ではありません。ギリシャの観光地11選で紹介しているイアやフィラも、人が密集して立ち止まる場所という点では都市部の観光地と同じ条件です
在ギリシャ日本国大使館は「アテネ安全マップ」と「ギリシャ邦人被害等ランキング」を公開しており、渡航前に目を通しておく価値があります。
深夜に着く便の人へ — 到着当日がいちばん危ない

⚠外務省が特に強く注意を促しているのが深夜到着便です。深夜にスーツケース等を持ったままホテルを探し歩くことは危険と明記されており、次の4点の検討を強くおすすめとしています。
- ホテルは事前に予約しておく
- ホテルを予約していない場合、到着日は空港に隣接するホテル等で休憩・宿泊する
- 空港からタクシーを利用し、予約したホテルまで直行する
- ホテルの送迎サービス等を予約しておく
これは私たちがエーゲ海 島巡り実践ガイドで書いている「国際線の到着が昼過ぎなら、初日はアテネ泊にして翌朝の便で島へ渡るほうが安全」という組み方と同じ結論です。到着日の夜にディナー予約や送迎を詰めない設計にしておくと、遅延が起きても安全側に倒せます。
対策 — 外務省が挙げている5つ
- 華美な服装を控える: ブランド物のバッグや高価な装飾品は避け、周囲に溶け込んだ服装を心掛ける
- ⚠荷物は胸の前で保持する: 人混みでは必ず荷物を胸の前にしっかりと保持する。⚠リュックサックを背負っている際に、気づかない間に開けられて財布等を盗まれる被害が多いと名指しされています
- 多額の現金を持ち歩かない
- 危険とされる地域には立ち寄らない
- 深夜や早朝は不要不急の外出を避け、大勢で騒いでいる場所には興味本位で近づかない
基本の姿勢は「自分の身は自分で守る」との心構えを持ち、最新の治安情報収集に努めること。⚠ギリシャの手口はどれも「先に注意を逸らす」ので、何かが起きたときにまず荷物を押さえるという反射を作っておくと型を外せます。
よくある質問
ギリシャの治安は良いですか?
外務省の危険情報は発出されておらず、「欧州では比較的治安の良好な国」とされています。⚠ただしスリの手口と被害エリアは具体的に特定されているので、「治安は良いが、スリ対策は必須」が実態に近い理解です。
サントリーニやミコノスなら安心ですか?
⚠いいえ。「サントリーニ島などのリゾート地やアテネ以外の都市」も日本人の被害が集中している地域として挙げられています。島でもアテネと同じ持ち方をするのが正解です。
リュックで歩いても大丈夫ですか?
⚠リュックサックを背負っている際に、気づかない間に開けられて財布等を盗まれる被害が多いと明記されています。人混みでは前に回すか、貴重品はリュックに入れないのが基本です。
ストライキはどう影響しますか?
⚠デモやストライキが頻繁に行われているとされており、治安というより旅程のリスクとして効きます。フェリーや空港を使う日は代替案を持ち、帰国便の前日に長距離移動を入れない——これはメルテミ(夏の強い北風)による欠航対策とも共通する設計です。
被害に遭ったら — 順番を決めておく
盗難に遭ってから調べ始めると、時差と言語で時間を失います。⚠順番だけ先に決めておくと、現地で迷いません。
- 1) カード会社へ連絡 — 停止が早いほど二次被害が小さくなります。カード番号ではなく連絡先を控えておくのが実際に効きます
- 2) 現地警察へ届出 — 保険金の請求には警察の証明が要ることがほとんどです。盗難証明の発行までを1セットと考えてください
- 3) 旅券を失ったら日本国大使館・総領事館へ — 帰国のための渡航書などの手続きが必要になります。⚠旅券のコピーとパスポート写真をクラウドに置いておくと手続きが速くなります
- 4) 海外旅行保険の連絡先 — クレカ付帯か専用保険かで補償範囲が違います。出発前に携行品損害が付いているかだけは確認しておくこと(海外旅行保険の選び方)
関連記事 — ギリシャの旅を組み立てる
- 旅の全体設計はこちら → エーゲ海 島巡り実践ガイド
- 見どころを一覧で押さえる → ギリシャの観光地11選
- 島のエリア選び → サントリーニのホテルはイアとフィラどっち?
- 国全体の組み立て → ギリシャ旅行ガイド
⚠治安情勢と危険情報は変わります。渡航前に必ず外務省 海外安全ホームページで最新情報を確認してください(本記事の記述は2026年7月28日時点の公表内容に基づきます)。



