ホテルのチェックインで英語を使う場面は、実は3つしかありません。名前を言う・パスポートを出す・部屋の鍵を受け取る。ここは I have a reservation.(予約しています)の一言から始めれば、あとは相手が誘導してくれます。本当に詰まるのは英語ではなく、日本のホテルには無い手続き——カードのデポジット、宿泊税の現地払い、階数の数え方——のほうです。このページは、チェックインからチェックアウトまでの流れを順に追いながら、必要な英語とその「日本と違う点」を並べたものです(2026年8月時点)。
チェックインの流れ — 何が、どの順で起きるか
順番が分かっていれば、聞き取れなくても次に何を求められているかが読めます。ほとんどの宿でこの順です。
- 名乗る — I have a reservation under Tanaka.(田中で予約しています)。姓だけで構いません
- パスポートを出す — Passport, please. と言われます。求められる前に出しておくと速い
- カードを預ける — ★デポジット。支払いではなく与信枠の仮押さえです(後述)
- 宿泊税を払う — ★予約サイトの金額に含まれていないことがあります(後述)
- 鍵と朝食の説明 — Breakfast is from seven to ten, on the second floor.
この5つのうち、あなたが英語を「発する」必要があるのは1つ目だけです。2〜5は相手の指示に従うだけで進みます。
まずこれだけ — フロントで使うフレーズ
下は宿の場面のフレーズ集です。🔊で発音を確かめられます。「予約しています」と「〜はありますか」の2つが口から出れば、チェックインは越えられます。
間違えた札を先に、足りないぶんは未習得から。同じ日は何度押しても同じ10枚です。
🎉 今日のぶんは全部「覚えた」になりました。
カードを押すと訳と発音が表示されます。もう一度押すと戻ります。
0 / 0 問正解
4択にするには4つ以上必要です。絞り込みを緩めてください。
◯ 正解× 正解は
23 件
I have a reservation under Tanaka.
タナカの名前で予約しています。
例Welcome! May I see your ID?ようこそ。身分証を拝見できますか
under+名字が「〜名義で」の定型。パスポートを添えて渡すとやりとりが速い。
I'd like to check out, please.
チェックアウトをお願いします。
例How was your stay?ご滞在はいかがでしたか — チェックアウトの定番
Could you keep my luggage until 3 p.m.?
午後3時まで荷物を預かってもらえますか。
例Sure, here's your luggage tag.もちろん。こちらが預かり札です
チェックアウト後・チェックイン前の定番。ほとんどのホテルが無料で応じてくれる。
What's the Wi-Fi password?
Wi-Fiのパスワードは何ですか。
例It's on the card in your room.お部屋のカードに書いてあります
What time is breakfast?
朝食は何時からですか。
例From seven to ten, on the second floor.7時から10時、2階です
The hot water isn't working.
お湯が出ません。
例We'll send someone up right away.すぐ係の者を向かわせます
isn't working は「(設備が)動かない」の万能形。エアコンなら The air conditioner isn't working. に差し替え。
front desk
フロント。
例Please ask at the front desk.フロントでお尋ねください
日本語の「フロント」だけでは通じにくい。front desk、英国では reception。
deposit
保証金・預り金。
例We'll need a deposit of fifty dollars.保証金として50ドルをお預かりします
チェックイン時にカードで仮押さえされる返金前提のお金。請求と勘違いして慌てない。
Under what name?
相手が言う
お名前は?
予約者名を聞かれている。姓だけで通る。
We'll need a card on file.
相手が言う
カードをお預かりします
★支払いではなくデポジット(与信の仮押さえ)。枠に余裕のあるカードを出す。
Could I have a card for incidentals?
相手が言う
付帯費用のためのカードをいただけますか
incidentals=ミニバーなど後から出る費用。教科書に出ないがフロントでは頻出。
How many nights?
相手が言う
何泊ですか?
Three nights. と単語で返す。
Breakfast is from seven to ten.
相手が言う
朝食は7時から10時です
時刻は聞き間違えやすい。不安なら書いてもらう。
Take the lift to the third floor.
相手が言う
エレベーターで3階へ
★英国式の third floor は日本の4階。lift(英)/ elevator(米)。
Checkout is at eleven.
相手が言う
チェックアウトは11時です
延長したいなら Could I get a late checkout? と聞ける。
Enjoy your stay.
相手が言う
ごゆっくりどうぞ
Thank you. と返せば十分。
Could I get a late checkout?
レイトチェックアウトはできますか。
例We can extend it to one o'clock.1時まで延長できますよ
空きがあれば無料〜少額で応じてくれることも多い。まず聞くだけ聞いてみる。
Does that include breakfast?
Is breakfast included in the rate?
それは朝食込みですか。
例Yes, it's included in your rate.はい、料金に含まれています
会計・料金の場面で頻出の Does that include 〜?。tax(税)や the tour(ツアー)にも差し替えられる。
My room key doesn't work.
部屋のキーが反応しません。
例I'll reactivate it for you.有効化し直しますね
カードキーは磁気不良がよくある。フロントですぐ再発行してもらえる。
Any good places to eat around here?
Could you recommend a good local restaurant?
この辺でおいしい店はありますか。
例There's a great family-run place nearby.近くに家族経営のいい店がありますよ
Any good 〜 around here? の聞き方が会話では自然。ホテルの人は観光客向けでない店を知っている。
available
空きがある・利用できる。
例Is a room available for tonight?今夜、部屋は空いていますか
Is it available? で「空いていますか」。ホテル・レンタカー・チケット全部この一語。
included
含まれている。
例Is breakfast included?朝食は含まれていますか
税・サービス料込みか、朝食込みかの確認に頻出。Is tax included?
Is there any chance of a room with a better view?
眺めのいい部屋にしてもらえる可能性はありますか。
例Let me see what I can do.できるか確認してみますね — 前向きな返事
any chance of 〜? は「ダメ元で聞きますが」の控えめな聞き方。アップグレード交渉はこの温度感が正解。
この条件のフレーズはありません。レベルか場面を変えてみてください。
スタッフはこう言ってくる — 聞き取りの型
| 言われていること | 実際の言い方 | 返し方 |
|---|---|---|
| 名前は? | Under what name? / Whose name is the booking under? | Tanaka. / 姓だけでよい |
| 身分証を | May I see your passport? / Passport, please. | (出すだけ) |
| カードを | Could I have a card for incidentals? / We’ll need a card on file. | Here you are. |
| 朝食は付いているか | Is breakfast included? とこちらから聞く | — |
| 部屋の場所 | Take the lift to the third floor.(英)/ elevator(米) | Thank you. |
incidentals(付帯費用)は日本の教科書にはまず出てきませんが、フロントでは頻出します。ミニバーやルームサービスなど「後から発生しうる費用」のことです。
★日本と違う3つ — 英語より、ここでつまずく
1. カードのデポジットは「支払い」ではない
チェックイン時にクレジットカードを求められ、一定額が仮押さえされます。請求ではなく与信枠の確保で、チェックアウト時に使わなければ解放されますが、解放までに数日〜2週間かかることがあるのがやっかいです。利用可能額ぎりぎりのカードで旅程を組むと、後半で決済が通らなくなります。枠に余裕のあるカードを1枚持っていくのが実務上の解です。
デビットカードだと実際に口座から引き落とされて戻りを待つことになる場合があります。この点だけはクレジットカードのほうが安全です。
2. 宿泊税は予約サイトの金額に入っていないことがある
ヨーロッパの多くの都市には宿泊税(city tax / tourist tax)があり、予約サイトの表示額に含まれず、チェックイン時やチェックアウト時に現地で徴収されることがあります。当サイトのアイスランドガイドでは、宿泊税が1室1泊あたり666 ISKで、予約サイトの表示に含まれずチェックイン時に請求されることがあると記録しています。
金額そのものは小さくても、「聞いていない請求が出てきた」という体験が不信につながるのがこの手続きの厄介なところです。Is the city tax included?(宿泊税は込みですか)と先に聞いておくと、後味が変わります。現金のみの宿もあるので、小額紙幣を少し持っておくと安全です。
3. 「2階」が2階とは限らない
イギリスをはじめヨーロッパの多くでは、日本の1階が ground floor、2階が first floor です。「first floor の部屋です」と言われて1階を探し、見つからずに荷物を持って往復する——よくある徒労です。アメリカは日本と同じで1階が first floor なので、英米で数え方が逆になります。
ほかにも lift(英)/ elevator(米)、reception(英)/ front desk(米)のように、宿の語彙は英米差が大きい領域です。当サイトのイギリスガイドでも、bill(会計)や queue(列)のようにアメリカ英語と違う語彙に戸惑う場面が意外とある、と書いています。
部屋で困ったとき
頼みごとは Could I have 〜?(〜をもらえますか)と 〜 isn’t working.(〜が動きません)の2つの型でほぼ回ります。
- Wi-Fi のパスワードを教えて → Could I have the Wi-Fi password?
- タオルをもう1枚 → Could I have an extra towel?
- お湯が出ない → There’s no hot water.(The hot water isn’t working. でも可)
- エアコンが動かない → The air conditioner isn’t working.
- 隣がうるさい → The room next door is very noisy. / 部屋を替えたいなら Could I change rooms?
- 荷物を預かってほしい → Could you keep my luggage until three?(3時まで)
最後の「荷物を預ける」は使用頻度が高いわりに準備されていないフレーズです。チェックイン時刻前に着いた/チェックアウト後に街を歩きたい——どちらも旅程では普通に起きます。
チェックアウト
I’d like to check out. の一言で始まります。明細を確認したいときは Could I see the bill?(英)/ Could I see the receipt?(米)。身に覚えのない項目があれば What is this charge for?(この請求は何ですか)と聞いて構いません。ミニバーの誤課金は珍しくありません。
荷物を置いて出かけたいときは Could I leave my luggage here?。ほとんどの宿で無料で預かってくれます。
英語が通じにくい宿では
予約確認書を見せるのが最速です。名前・日程・部屋タイプ・支払い済みかどうかが1枚に載っていて、言葉が要りません。スマホの画面でも足りますが、電波の弱い宿もあるので印刷を1枚持っていると確実です。
行き先ごとに英語がどれくらい通じるかは英語が通じる国・通じない国の一覧にまとめています。宿の前段——空港から入国までの英語は入国審査の英語へ。出発直前なら早見表を印刷して荷物に入れておくのが確実です。
宿泊税の数値は当サイトの事実台帳(アイスランド: 666 ISK/室/泊)に基づきます。税額・徴収方法は都市ごとに異なり変更もあります。デポジットの扱いはカード会社と宿によって違います。本ページの調査時点は2026年8月です。