シシグとシニガンのセット Filipino sisig and sinigang set with rice
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フィリピン料理ガイド — シシグ・シニガン・レチョン、最初の5品

PHOTO: TRAVELERS ROUTE

フィリピン料理の入門ガイド。シシグ・シニガン・チキンイナサル・レチョン・レチェフランの最初の5品、モダンフィリピン料理店の使い方、相場と衛生の実用情報まで。

Travelers Route  /  記事

6 分で読める

取材2023年9月・マニラとボホールで食べ歩いた実食体験

料金・制度の最終確認2026年7月

「フィリピン料理って何?」と聞かれて即答できる日本人は多くありません。タイやベトナムの陰に隠れがちですが、実態は「酸味と脂と甘みの三拍子」が揃った、白米に最強の食文化最初に食べるべき定番5品と店選びのコツを案内します。

まず結論 — フィリピン料理は「白米のための料理」

  1. 最初の1食はシシグ:鉄板でジュージューいう豚肉の細切り炒め。ビールと白米、どちらの相棒としても国内無敵です
  2. スープはシニガン:タマリンドの酸味が効いた「アジアで一番すっぱい国民食」。暑い国の酸味は正義だと分かります
  3. 迷ったらモダンフィリピン料理店へ:マニラの人気店 Manam のような「定番を今の感覚で出す店」が、初心者の最短ルートです
  4. 甘味は別腹枠が2つ:レチェフラン(濃厚プリン)とハロハロ。ハロハロは日本のそれと別物の盛りの豪快さです

シシグとシニガン — 鉄板の脂とタマリンドの酸

シシグとシニガンのセット Filipino sisig and sinigang set with rice
シシグ(手前)とシニガン。フィリピン食体験はこの2品から始めたい — PHOTO: TRAVELERS ROUTE(2023年9月撮影)
シシグのランチプレート Sisig lunch plate with egg
卵を落とすスタイルのシシグ。混ぜて白米に乗せるのがおすすめ — PHOTO: TRAVELERS ROUTE(2023年9月撮影)

シシグ(Sisig)は豚の頬肉などを細かく刻み、カラマンシー(フィリピンの柑橘)と唐辛子で和えて熱々の鉄板で供する一皿。生卵を落として混ぜれば「フィリピン版・究極の白米泥棒」の完成です。対するシニガン(Sinigang)は、タマリンドの酸味が主役の具だくさんスープ。最初の一口は「すっぱ!」と声が出ますが、高温多湿の気候で食べるとこの酸味が体に染み込む理由が分かります。豚・エビ・魚とバリエーションがあり、迷ったら豚(Pork Sinigang)から。

イナサルとレチョン — 炭火と丸焼きの豚鶏二大巨頭

チキンイナサルのプレート Chicken inasal plate with rice, Philippines
チキンイナサル。アナトーで色づけした炭火焼きチキン — PHOTO: TRAVELERS ROUTE(2023年9月撮影)
マニラのレチョン専門店 Lechon stall with roasted pigs in Manila
レチョンの店頭。丸焼きの照りは祝祭の合図 — PHOTO: TRAVELERS ROUTE(2023年9月撮影)

チキンイナサル(Inasal)は、アナトー(ベニノキの種子)とレモングラスに漬けた鶏の炭火焼き。専門チェーンでは「ライスおかわり自由」が標準装備で、地元の人は素手で豪快に食べます(手洗い場が必ずあるのでぜひ現地式で)。そして祝祭料理の王様レチョン(Lechon)は子豚の丸焼き。パリパリの皮と脂の乗った身を切り分けてもらい、レバーソースまたは酢で。市場や専門店の店頭に並ぶ照りツヤの丸焼きは、「今日はハレの日」という国民的サインです。

甘味と店選び — レチェフランと「モダン系」の使い方

レチェフラン Filipino leche flan dessert
レチェフラン。卵黄多めの生地は「プリン」というより「金の羊羹」 — PHOTO: TRAVELERS ROUTE(2023年9月撮影)
マニラのモダンフィリピン料理店 Manam Modern Filipino comfort food restaurant in Manila
モダンフィリピン料理の人気店 Manam。定番料理をS/M/Lサイズで頼める — PHOTO: TRAVELERS ROUTE(2023年9月撮影)

デザートの筆頭はレチェフラン(Leche Flan)。卵黄をぜいたくに使った超濃厚カスタードで、日本のプリンの3倍くらい「密」です。かき氷の王様ハロハロ(タガログ語で「まぜこぜ」)は、紫芋アイス・プリン・豆・ナタデココが層をなす豪快盛り——日本のコンビニ版の原型とはスケールが違います。店選びに迷ったら、マニラならManamのような「モダンフィリピン料理」の人気店へ。定番料理をS/M/Lのサイズ違いで頼める方式なので、少人数でも5品制覇が現実的になります。マカティやBGCのモール内店舗なら衛生面の心配もほぼ不要です。

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フィリピン食べ歩きの実用情報

  • 相場感 — ローカル食堂なら1食200〜400ペソ・モール内レストランで400〜800ペソ・Manam級の人気店でも1人1,000〜1,500ペソ程度(2026年7月時点・為替で変動)
  • 最初の5品 — シシグ→シニガン→チキンイナサル→レチョン→レチェフラン。この順で外れなし
  • 衛生面 — 屋台デビューは体が慣れてから。氷・生野菜は店を選び、水はミネラルウォーターで
  • 注文のコツ — ライスは「エキストラライス」で追加が普通。Manam系はS/M/Lサイズ制なのでSで品数を稼ぐ
  • 入国 — 30日以内ビザ免除・eTravel登録(無料)必須。詳細はマニラ&ボホール1週間ガイド参照

どこで食べるか — 店の選び方と旅程への組み込み

フィリピン料理は屋台から高級店まで同じ料理名が並ぶので、店の選び方で印象がまるで変わります。

  • 船上のビュッフェという選択肢: ボホール島のロボック川では、屋根付きの水上レストランがそのまま船になったランチクルーズ(ビュッフェ付き約1,000ペソ)が名物です。景色と食事を同時に消化できるので、日程が詰まっている日に効きます(2026年7月時点)
  • マニラは「都市の食」として食べる: 同じ料理でも、ローカル食堂とモール内のモダン系では価格も味も別物です。両方を1日のうちに試すと、この国の食の幅がそのまま分かります

島と都市を組む旅程はマニラ&ボホール島 1週間モデルコースに。

関連記事 — フィリピンの旅を組み立てる

ここにある歴史

この記事で行く場所・食べるもの・見る作品が、なぜそこにあるのか。

  1. レチョン

    レガスピがマニラを建設、スペイン統治333年の始まり

    城壁都市イントラムロスが植民地の首府になり、メキシコとの間をガレオン船が往復した。フィリピンの食卓にスペイン語の名前が残っているのはこの時代から——レチョンは lechón(子豚)。

    日本とのつながり 朱印船の時代、マニラには日本人町があり、高山右近は追放先のここで没した(1615)。

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